部長の建築魂

家づくりの肝 耐震改修編1

【概要】 築90年 本宅に付随する納屋・倉庫 石場建て木造2階建て128㎡

 

【改修内容】

倉敷市の耐震診断を受け評価を受ける。予想される大型地震に備え倒壊を免れる家の強度を持たせる。

市の耐震改修費用の補助事業を受ける。

 

【現状の把握と調査】

耐震診断の結果

総合評点は0.26で「倒壊する可能性が高い」であった。

基礎補強

現状は延石の上に柱を直接建てている「石場建て」。壁は小舞掻き土壁塗りの昔ながらの工法である。

土台や筋かいなどは入っていない。日本各地に見られる伝統的な古い建物である。

地震時の横揺れに対して抵抗する壁がなく木材同士の接合部が弱いとされている。

石場建てであるがために、柱の下部が雨にさらされ腐食していることが多く、壁も傷んでいるケースもある。

 

【補強内容】

柱の下部に土台を入れコンクリートの布基礎を設ける。土台をアンカーボルトで基礎と締結し、土台と柱脚を金物固定する。

計算により必要な箇所にはHD(ホールダウン)金物で柱の引抜を防ぐ為固定する。

木材の接合部を金物による補強  地震時の転倒防止のHD金物による補強

この補強計画により総合評点は1.21まで上がり、総合判定では「一応倒壊しない」のレベルまで強度を上げれた。

【耐震改修設計図】

 

 写真は補強工事の一部です。

倉敷市の中間検査を受け、補強箇所は全て写真を撮り記録します。

最後に完了検査を受け合格となれば工事完了となります。

 

【備考】

近い将来大きな地震が来るといわれている。阪神淡路大震災の後、2000年に大きな建築基準法の改正が行われ、耐震基準が大幅に見直しされた。しかし、古い木造住宅がまだまだ多く現存しており、国は新耐震の基準に合った家にする為建替えや耐震改修を奨励しております。

古き良き建物を耐震改修して未来に残す。これも私たちの使命であると思っております。

 

—参考—

・倉敷市の耐震診断では 診断費用:71,200円(補助額:60,000円)自己負担:11,200円

・耐震工事にはMAX600,000円の補助(審査や検査が市の建築指導課より実施されます)

・耐震工事は耐震診断員の監理が必要

 

 以上、部長の建築魂 耐震改修編でした。